
作家インタビュー
第五夜
うり子 『緋啞羅』
①今回オマージュすることが決まってから読んだ第五夜の印象はどうでしたか?
恐れ多いですが、私の創作の根っこにある部分に合う雰囲気だと感じていました。
時代設定も世界観も展開も私の好みにピッタリでしたので、第五夜を担当出来、とても嬉しかったです。
創作を通して第五夜に改めて向き合うと、情報量の多さ、密度の濃さに驚かされました。
これは全編を通して言える事ですが、さすがは夏目漱石という畏敬の念が強まりました。
②今回の作品は第五夜の何処から着想を得ましたか?
一番印象的だったのが、岩に深く刻まれる程の、蹄の痕。
それが刻まれている間は天探女は自分の敵である……ってところですね。
天探女に騙されたために、最後に一目遭う事すら叶わず死に別れた恋人。
その恨みの深さが岩に刻まれ、長い長い年月消える事はない……
ある意味「呪い」だなぁと思い、そういう話を書こうと思いました。
③ツクヨミはこの後うり子さんの中でどう成長を描いていますか?
ツクヨミは所謂「呪い子」って感じですね。 呪いから産まれた、異端の存在。
ヒアラの呪いの力が結集してるので、滅茶苦茶強いし、人間離れしてます。
多分、成長スピードも人並みではないので、数年のうちにトガを亡ぼしてクハルを取り戻します。
ただし、自分の存在意義と葛藤しながら生きる、悲しい子になるとは思います。
あと多分、女の子だけど、男として性別を隠して生きる…みたいな感じになると思います。
④ヒアラとナキの関係性が婚約者や家系の者ではなく、姉弟だったことには何かこだわりがありますか?
あー、これはですね。 皆さんなんとなくお察しだと思いますが、ヒアラのモデルが卑弥呼だからです。 卑弥呼には、ナキみたいな連絡役の弟がいたそうです。
時代的に「禁断の姉弟愛」みたいなイメージはあまりないですね。
逆に、魂レベルでの一体感があって、当然結ばれるべき二人みたいなイメージです。
⑤改めて企画声劇夢十夜参加をして一言お願いします。
yukaさんの企画という事で、折れかけた筆を補修して参加しました。
数年ぶりに台本を書く機会をいただき、感謝しております。
夢十夜という名作とこんなに向き合う事が出来たのも、とても良い経験となりました。
素敵な企画にお誘いいただき、本当にありがとうございます。
⑥他、台本について話したい内容がありましたらお書きください。
色んな人のヒアラが聞いてみたいので、是非自由な解釈で遊んでみてくださいませ。
あ、あと不問前提のキャラはいないのですが、性別変更していただいても問題ございません。
楽しんでいただければ幸いです。